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ねこの嘘

結構毛だらけ

そうだ例えば

今日もああ疲れたなと坂道を登っていた
足取りはべたついて
明日休みだから、今日は酒でも飲んで夜更かしして
録り溜まっているこれまたつまらない娯楽や情報を明け方までつけておいて
その雑音の中で眠ろうかな、とか
でもそうやったら夢の中にまでいらないものが入り込んできて落ち着かないかしら
明日の相撲はどうなるかしら、とか
つまらない考え事でいっぱいになりながらあと数分の帰路を歩いていて急にざりっと音がして
あ、なんか、踏んだみたい、やだわあ
アスファルトに靴底を擦り付けて
そのなんかを落とそうとした
ざり、と、ぶにゅ、が混じった感触だったので
ひょっとしたらクリームがサンドされた焼き菓子の可能性もある
いや、カブトムシってこともある、となると、殺生?やだな、ごめん
靴底を見る気にはなれず、糞を切る猫や犬のように、ずっと道路に擦り付けている
そのうちに、ここが坂道の途中であることをすっかり忘れて
重力という無言の圧力がデシベルという単位になってこの、革靴に集まってくる
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