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ねこの嘘

結構毛だらけ

17


2016.2.10 井上陽水 UNITED COVER2@相模原


17歳のときにみた陽水と
今宵の陽水はだいたい同じだった
だいたい、とするのは、十年前と比べて彼は幾分お喋りになっていたこと、肩の線がおじいさんらしくなってきたこと、それくらい

ねちっこく伸びのあるあの声は、透き通って掻き鳴らすギターと共鳴してホールに行き渡っている



わたしもいま、寂しい時だから



高校生だったわたしはバラードが退屈だと思っていたのに
今宵のわたしは、やっぱり陽水はバラードがいい、たまらなくいい、
音質の悪いホールじゃなくて、ブルーノートでちみちみ何か呑みながら聴くのが正解だな、と思った

隣の人との距離が近すぎる
左隣の中年男性からは油絵の具の匂いがして、彼は芸術家だろか、美術講師だろうか
右隣のご婦人はたいそうのりが良くて
その振動がわたしにも伝わって
もう少し静かに聴いていたいのに


気が散るのも、いいものなのかしら


あなたライオン闇に怯えて



矢野顕子と、井上陽水は、わたしより長生きしてもらわないと困る

ひとのもつ感性を羨むことはないが、あの二人は別だよなあ

感性へのジェラシー





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